「美冬 こがれ雪」
誕生ストーリー

チョコレートの衣を脱いだ「美冬」に
与えられた商品名は、「美冬 こがれ雪」。
美しい北海道の冬景色を待ち焦がれる姿を
イメージしています。

夏場の気温に対応するには、
チョコレートはもうかけられません。
「美冬」の味わいは、大きく変わってしまいます。

2層仕立てのフィリング、パイの工夫、
粉雪に見立てたシュガー。
見た目にも楽しげなケーキに見立てた
「美冬 こがれ雪」には、
パイの風味を引き立てるための
工夫が詰まっています。

「美冬」は、北海道の美しい冬景色を
表現した、こだわりのミルフィーユ。
近年一段と暑くなる夏に、
待ち焦がれている涼やかな冬景色を
ネーミング、パッケージデザイン、
お菓子そのもので表現しました。

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開発チームへのインタビュー

夏場の気温上昇によってコーティングしているチョコレートが溶けてしまう問題に対応するため、
2023年秋から「夏の美冬」の開発がスタートしました。
確かな品質と味の追求はもちろん、ネーミングやパッケージのデザインにも検討を重ね、
ついに、2025年5月から発売します。
開発の中心となったチームのメンバーに、「美冬 こがれ雪」に込めた想いを聞きました。

パーク事業部

須藤風香さん

営業部 営業担当

山田貴之さん

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北広島工場開発チーム

八木沼さとみさん

営業部 広告販促担当

種市桃子さん

「美冬 こがれ雪」の名前はどのように決まったのですか?

山田  チョコレートをかけない「美冬」を果たして「美冬」と呼んでいいものか、それでもお客様は納得してくれのるか、ブランドを守れるか、さまざまな議論がありました。しかし、夏の間だけとはいえ「美冬」を売場から消したくない。「美冬」ブランドを大切にしたいという思いから、「美冬」という名前は残しつつ新しい名前を考えることになり、美冬20周年チーム全員で取り組みました。
種市  何十個もアイデアを出し合った中で、須藤さんが「美冬 こがれ雪」を提案してくれましたよね。
須藤  ものすごく考えました。夏に「美しい冬」って相反していますよね。それをどう表現したらいいのか最初は全く想像できなくて……。北海道に来る観光客の皆様が「夏に求めるもの」って何だろう? と突き詰めて考え、夏だからこそ、冬の雪や美しさを恋しく感じて、また冬も「北海道に戻ってきたい」と思うような、冬に恋焦がれる気持ちから「こがれ雪」という言葉にたどり着きました。

パッケージのデザインは、ネーミングに合わせて決めたのですか?

種市 ネーミングと並行して進めました。従来の「美冬」のデザインは「ダイヤモンドダストが輝く晴れた朝」という設定でしたが、今回は時間軸を変えて「日が沈む直前の夏の夕方」と設定しました。明るさと暗さが混じり合うマジックアワーの幻想的な冬の風景を描いています。
このパッケージのキラキラした幾何学模様は雪の結晶を表現していますが、お菓子本体にも雪の結晶のイメージで表面にシュガーをふりかけ、商品全体で「美しい冬景色」を表現しています。

3種類のフレーバー(いちご、オレンジ、アップル)は
どのように開発されたのでしょうか?

山田  おいしいケーキをイメージしたフレーバーを作りたい、というのがスタートでした。
八木沼  開発では外側にチョコレートをかけないという方針が決まった時点で、フィリングに何を使うかいろいろ試作を始めていました。ケーキをイメージするのは面白いなと思い、「美冬」では初めての挑戦でしたが、2層仕立てのフィリングを提案しました。
種市  いちごとカスタードのミルフィーユケーキをイメージした「美冬 こがれ雪(いちご)」の試作品を食べたとき、シンプルに「美味しい……!!」と思いました。2層になることで、多層的な味わいが実現し、まるでケーキを食べているような仕上がりです。
八木沼  フィリングを2層に重ねるというこの工夫は、工場のラインで実現するのが非常に難しいんですよ。例えば、いちご層とカスタード層では含まれている成分が全然違うので、同じようにパイ生地の上にフィリングを塗っていく調整がとても大変になります。何度もテストを繰り返し「これなら何とかいける」という段階になってやっと試作品ができました。

種市  「これぞミルフィーユ」という味に仕上がりましたよね。「美冬 こがれ雪(いちご)」のいちごとカスタードの組み合わせは、お子様から大人まで幅広い方々に楽しんでいただけると思います。「美冬 こがれ雪(オレンジ)」は少しほろ苦く、大人っぽいテイストです。
八木沼  「美冬 こがれ雪」は表面にシュガーをかけていて、最初に甘みを感じます。その次にオレンジの風味がくるので、どこまで苦みを出そうか悩みました。
山田  すごくビターな試作品もありましたよが、ちょっと大人向けだったかもしれません。
八木沼  それで少し苦みを抑え、ほろ苦さ、甘み、オレンジの爽やかさをバランス良く組み合わせるようにしました。もう1種類の「美冬 こがれ雪(アップル)」は、パイ生地にシナモンを加えてアップルパイをイメージしています。
須藤  3種類ともそれぞれ個性があっておいしいですよね。個人的に一番好きなのは王道のいちごです。

最後に、これから「美冬 こがれ雪」を
どんなお菓子にしていきたいですか?

八木沼  私は「美冬 こがれ雪」を開発するに当たって、今までの「美冬」と同じくらい売れなきゃいけない、新しく作るからにはテイストを変えなければいけない、とすごくプレッシャーを感じていました。でも精一杯頑張った甲斐あって皆さんから「おいしい」と言っていただき、少し自信につながりました。これから多くのお客様に楽しんでいただけたらと思っています。
山田  同じように「美冬 こがれ雪」も多くの方から愛されるお菓子になるよう、しっかり育てていきたいと思います。
須藤  お菓子の名付け親としては、北海道の夏といえば「美冬 こがれ雪」となるくらい定着することを願っています。それから、夏に「こがれ雪」を買ってくださった方が、次はチョコレートがかかった従来の「美冬」も欲しいと冬にまた来てくださるような、北海道を訪れるきっかけのひとつになったら嬉しいです。

種市  本当にそうですね。ISHIYAでは「白い恋人」に次ぐ第二のブランドではありますが、まだまだ成長すると思っています。新しくチョコレートを脱いだ「美冬 こがれ雪」が登場したことで、今まで以上に「美冬を買いたい!」とご指名いただけるようなお菓子を目指して、これからも成長し続けたいと思います。

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